只今、関東鉄道常総線は寺原駅に来ております。ここで、どうしても撮らなくてはならない昭和のディーゼルカーがあるのです。それは、キハ310形気動車です。この車両は1953年に登場した国鉄キハ10系気動車の主要な機器を譲受しており、車体の新造も1970年代に行っている経緯から廃車が進行し、現在はキハ315・キハ316の2両を残すのみとなっていました。この2両も7月2日に定期運用から離脱する予定で、見納めのために関東鉄道常総線にやってきたのでした。
最初にやってきた先行列車は2009年に製造されたキハ5002。これまでの関鉄のカラーリングから一新していますね。
さて、惜別ヘッドマークを掲げたキハ310形がキハ315+キハ316の2両編成で入線してきました。キハ0形と見た目は変わらないですが、キハ0形は国鉄キハ20系気動車の機器を流用しており、車歴上は新製として扱われているキハ0形とは対照的にキハ310形気動車の方は国鉄キハ10系から車歴を引き継いだのです。
ヘッドマークの種類は前後で異なっていました。
さて、このキハ310形は取手駅から再び折り返してくるので、実際に乗ってみます。
さて、来ました。これで守谷までの短区間乗車ですが、国鉄時代からのディーゼル音を堪能しましょう!!
乗降口付近は緩やかなスロープになっており、ホームとの段差が最小限に抑えられるように設計されてます。
昔は引き紐だったので、今でも現存しているのがまさに時の流れを実感します。
座席も昭和のスタイルを確立しているかのようにレトロさを漂います。
扇風機もノスタルジックな印象を受けます。
常総線は全国で稀な複線非電化です。
ローカル線沿線としては比較的街づくりが進んでいるようです。
線路沿いには撮り鉄の方もあちこち見られます。
キハ310形はヘッドマークを掲出して7月2日まで運行される予定です。都合が合えば茨城県民でなくとも最後の雄姿を見届けてみてはいかがでしょうか。