ヒダヰゴ交通局

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2023.06.25 【現存する扇形機関庫では2番目の規模】津山まなびの鉄道館

山陰からはしごで岡山県入りし、岡山駅から乗ったのは臨時快速『SAKU美SAKU楽』。こちらで津山駅まで来ていました。

津山に来て食べておきたいのが、津山ホルモンうどん。しかし、この日は日曜日で専門店はどこも休業しており、仕方なくファミレス級の飲食店でいただきました。それでもこれが本場の一作かと思わせる味でした。美味しかったです。

もう一つ、津山で鉄道オタクが行かなくてはならない場所、それが津山まなびの鉄道館です。

この扇形庫は現存する扇形機関庫では京都鉄道博物館にある梅小路運転区の扇形庫に次いで日本国内で2番目の規模を誇ります。

転車台。扇形庫とともに鉄道記念物および産業考古学会推薦産業遺産の一つです。

蒸気機関車C57形68号機の動輪。国内で最も大きい動輪だそうです。

では、当館に静態保存されている車両たちをご紹介します。

客車にエンジンを積んで気動車に改造したキハ33形。

非電化急こう配路線へ特急気動車を投入する目的で製造されたキハ181形。当時としては画期的な大馬力機関を装備し、気動車特急の勢力拡大とサービスアップに貢献しました。

この2両は同じ車両に見えますが、左が走行用エンジンを2基搭載しているキハ58で、右側が走行用エンジン1基とサービス電源用エンジンを搭載しているキハ28です。こちらは両方とも日本全国の線区で急行列車に使用されました。特にキハ28は昨年までいすみ鉄道で走っており、記憶に新しいです。

急勾配があるローカル線用の気動車として活躍したキハ52。走行用エンジンを2基搭載し、強い馬力と両運転台の特徴を生かし、山間地の線区で活躍していました。こちらはいすみ鉄道などで今も関東地方で残存しています。

D51形は日本を代表する貨物用機関車で、機関車としては国内最多の1115両が製造され、全国の幹線、亜幹線で活躍しました。この2号機は初期型で煙突、給水暖め機、砂箱が縦一列につながった姿をしていることから「なめくじ」の愛称で親しまれました。

DF50形は幹線用として日本で最初に量産された電気式ディーゼル機関車。エンジンはスイスのSULZER社とドイツのMAN社から技術提供を受け、国内で生産されたものです。

DD13形は日本で初めて量産された入換・小運転用ディーゼル機関車で、蒸気機関車が主力だった貨物入換作業のディーゼル化に貢献しました。

DD15形は蒸気機関車ラッセル車を置き換えるため、除雪用ディーゼル機関車として製造。前後に除雪装置を装備し、現在は片側にだけ除雪装置を装備した状態で保存されています。

幹線用蒸気機関車の置き換えによる動力近代化を目的に量産された客貨両用の大型液体式ディーゼル機関車DD51形。当機は重連形として1000番台を名乗っています。

10t貨車入換機。入換作業機械化のため1950年代以降多数が製造され、当時の中小規模貨物取扱駅や車両工場で使用されました。分類上、車両ではなく機械扱いです。

DE50形は日本最大の2000馬力の機関を搭載した液体式ディーゼル機関車で、この1両のみ製造された希少な機関車です。当時の非電化幹線の次世代主力機として開発されましたが、投入予定線区の急速な電化などにより、量産化はされずに終わりました。

DD16形はローカル線用に65両製造された小型ディーゼル機関車で、そのうち4両が改造されました。この304号機は車体の両側に大型の除雪装置を装備し300番台に区分されました。現在、除雪装置は片側にのみ装備しています。

以上のように機関庫に収納されている今では懐かしい気動車ディーゼル機関車たちが揃って展示され、国鉄世代のディーゼル愛好家にはたまらない場所なので、大阪、東京や札幌などからもわざわざ来てみるのもいいかもしれませんね。さらに、当館ではジオラマや歴史、仕事内容も紹介があり、岡山の鉄道ファンの聖地でもあります。

その後、この首都圏色のキハ40形による津山線普通列車岡山駅に戻ったのでした。