日光の社寺めぐりを一通り終え、早々と東武日光駅に戻ってきました。日光の定番である中禅寺湖、華厳の滝も諦めてまでどうしても乗りたかったのがあるのです。
それは、、、
SL大樹ふたら72号。この列車は東武日光から出発する唯一のSLで、平日しか運行されておらず、文化の日の前日にあたる木曜日に来ては乗らなくては損すると思い、こちらに乗車することといたします。
この日はC11形207号機が主役を務めます。C11 207は1941年に製造され、主に北海道を拠点に活躍を続けていました。1974年に現役引退した後は2014年までSLニセコ号を牽引し、東武鉄道が借り受け2017年より日光・鬼怒川エリアで頑張っています。
機関室も車外から見せてくれました。
これはSLに乗る者向けのサービスであり、機関士の対応も親切ですね。それから、石炭もいただきました。大切な宝物です。
ヨ8634貨車も車掌車としてSLの次位に連結。
客車は14系と、
展望車付きの12系客車を使用。
大樹のロゴマークも伊達な印象をしますね。
東武日光から下今市まではSLが最後尾となるため、ディーゼル機関車のDE10 1099もサポートします。
現代では希少な簡易的リクライニングシートを採用しております。
オハテ12 1ものぞいてみましょう。展望席は子連れに大変人気があったようです。
客室は新品みたいに洗練されたようなボックスシートになっていました。
下今市までは逆向きで走行するようです。
それでは、DE10 1099ディーゼル機関車とC11 207蒸気機関車の汽笛と共に出発進行!!東武日光駅では東武の社員が手を振ってお見送りです。
では、東武日光駅で予め購入した埋蔵金弁当をいただきましょう。
食材も贅沢に使われていて、高級品に相応しいですね。また、客車での食い鉄はまるで昭和の汽車旅を連想しますね。
弁当が完食した頃、下今市に到着していました。ここで11分間の休憩。
下今市駅には転車台や機関庫があり、SLの拠点となる駅です。そのため、休日運行のSL大樹も下今市発着となります。
白煙がメラメラと吹き荒れます。
下今市からはいよいよC11 207が先頭となります。
SL大樹ふたらの列車名は日光二荒山神社から名付けられました。
それでは、鬼怒川温泉に向けて再出発です。SL展示館からも女性のアテンダントさんが手を振っていらっしゃいました。
SLはのんびり走るため、東武日光から鬼怒川温泉までのおよそ20kmを1時間以上かけて走行します。
列車交換をする駅では、上り電車の乗務員からも手を振ってくださりました。
自動車教習所ではこんな幕が。「列車の運転は教えられません」
倉ヶ崎SL花畑では秋桜が見頃でした。
記念乗車証をくれました。
裏面にはスタンプも押印されたほか、沿線案内も紹介されておりました。
雄大な鬼怒川を眺められる車内からのフォトスポット、鬼怒川橋梁。
鬼怒川線近代化の姿を今に伝える構造物のある新高徳駅を通過。やはり速度がゆっくりでもそれも利点の一つですね。
駅名標もSLの運行に合わせてノスタルジックなものになりました。
ゆっくり走行するのでたくさんの風景をじっくり見ることができました。東武日光から乗れるのも貴重な経験でした。やはり、東武鉄道の飛躍にはこうした観光向けの臨時列車も欠かせないですね。
その後、C11形と車掌車は一旦新藤原寄りに移動し、隣の2番線を通り過ぎて駅前の転車台へと移動します。
SLの方向転換シーンを一眼見ようと転車台には多くの方々が集まります。
さて、C11 207の登場です!!
転車台にSLが登壇したら、回転が始まります。
こまめに回転を停止して汽笛を鳴らしてくれるのもファンサービスでしょうか?
転車台が180℃回転し終え、駅構内へ戻ってゆきます。
その後、我々は鬼怒川温泉駅から歩いて10分ほどの地点にある鬼怒楯岩大吊橋へ。
こうして吊り橋の上で渓谷を眺めても紅葉の段階がまだまだ色づき始めであることがわかります。
日光エリアはまだ見頃にはなっていないようですね。
吊り橋を渡った感想は、橋板が不安定で長さもあるため恐怖にも感じました。なので、中間部で折り返すこととなってしまいました。
日光で紅葉を納得できるまでには見られませんでしたが、明日は会津に抜けるのでそこで紅葉を期待したいですね。