この日は当時の玉川電気鉄道(玉電)開業110周年を記念して、東急電鉄さんが販売された『世田谷線散策きっぷ』の特別絵柄券を購入し、世田谷線でぶらり旅をしたいと思います。
きっぷには、世田谷線で近頃運行されている幸福の招き猫電車と世田谷線沿線の風景をイメージしており、期間限定で販売されているそうです。
世田谷線沿線散策ガイド、と玉電(世田谷線)の紹介も一緒に配布されました。
早速きっぷを駅員に見せ、ホームに入り込むと、そこには幸福の招き猫電車が出発している所でした。
この黄色い電車に乗り込み、旅の始まりです。
最初に降り立った駅は、宮の坂駅。
駅を出て東に歩くと、豪徳寺の看板が。
招き猫に迎えられ、神社の中へ入ります。この豪徳寺は、大老井伊直弼(たいろういいなおすけ)の墓や招き猫発祥の地として知られ、仏殿や三世仏像、達磨、大権修理菩薩像、石燈籠などが当時のままに現在に伝えらえています。
本堂は仏殿の裏にあり、関東大震災で焼失した後にコンクリートで再建されたものです。
豪徳寺には、なんと三重塔まであります。
駅の反対側へ向かうと、世田谷八幡宮の鳥居がたっていました。
この世田谷八幡宮は、寛治8年(1091)に後三年の役の戦勝を記念して源義家が勧請、その後吉良頼康が修復したと伝えられています。毎年9月の秋季大祭に行われる奉納相撲は、「江戸三相撲」の一つとして知られています。
宮の坂駅には、こんな車両が。デハ80形といい、かつての玉電において主力として活躍し、後に江ノ島電鉄で余生を送り、2001年に引退しました。
車内に入ることもできます。
運転台も昔ながらの面影を残しています。
床面も木造となっており、結構なレトロさを感じられます。
さて、お待ちかねの招き猫電車の登場です!!
足元には猫の足跡が貼り付けられ、
招き猫をイメージしたつり革までユニークな点もいろいろありました。
続いては松陰神社前で下車。
駅名の通り、近くには松陰神社があります。
安政の大獄で刑死した吉田松陰は、南千住の回向院に葬られた後、門下であった高杉晋作、伊藤博文らによって若林村の毛利家抱屋敷内に移されると、明治に入ってこの地に社殿が建てられ、松陰神社となった経緯があります。境内には松陰の坐像や松下村塾を模した建物があります。
というわけで、この後には太子堂八幡神社へ寄った後、下高井戸へ戻り、世田谷線の旅も終わりです。この散策きっぷは大人330円、子供170円で三軒茶屋駅、上町駅、下高井戸駅の窓口で販売しております。発売期間は2018年3月末までの予定ですが、売り切れ次第終了となりますので購入するならお早めに!!