小田急では現在、
EXE(30000形)
EXEα(30000形リニューアル編成)
VSE(50000形)
MSE(60000形)
GSE(70000形)
の合計5車種が特急ロマンスカーとして活躍しています。そのロマンスカーでも、深い歴史があります。その歴史を存分に学ぶことのできる博物館が、今年4月に海老名に開業しました。
その名も、、、
ロマンスカーミュージアム。現在は新型コロナウイルス対策として、入館には事前予約が必要ですが、私は約1か月前に予約してロマンスカーミュージアムを楽しみたいと思います。
入り口にはこのように木材でできた大きなロマンスカーの顔部分が設置されています。
チケットには、昔のロマンスカーの一つであるNSE(3100形)が印刷されてました。
いざ入館すると、NSE(3100形)とSE(3000形)が並んでいます。
こちらが3100形のNSE車。ロマンスカーで初めて運転席を2階とし、最前部に展望席を設けた画期的のある車両です。サボも1999年の引退時のものを復刻していました。
NSE車の客室はこんな感じ。
展望席。運転手目線で景色を楽しめるのもいいですね。
サービスコーナーもありました。
こちらが3000形のSE車。1957年に高性能特急用車両として登場。軽量低重心、連接構造の車体にバーミリオンオレンジを基調とした美しい色彩で人気を博しました。
3000形のSE車は、NSE車と展望席の有無を除き車内の構造はほぼ同じですが、座席とデッキの間に仕切りがないです。
さて、さらに先へ進むと、SE車、NSE車、そしてLSE車(7000形)まで並んでいました。これまた圧巻の並びですね。
SE車の顔は、前と後ろで違うようですね。
特急『乙女』はずいぶん懐かしい名前です。
そして、こちらは2018年に引退した記憶に新しいLSE車(7000形)です。NSE車で人気を博した展望席を継承し、一段と洗練されたデザインで登場した車両です。ヘッドライトや愛称表示が車体に埋め込まれたことで、直線的でスピード感のあるフォルムを実現しました。
続きまして、HISE車(10000形)です。1987年に登場し、新しい時代を走るロマンスカーとして、ワインレッドを基調とした色彩で登場しました。現在は長野電鉄で活躍しています。
HISE車は展望席を除きハイデッカー車のため、乗降口に段差があります。
座席もLSE車までのロマンスカーよりも座り心地は良さそうでした。
こちらが展望席。窓もLSE車より大きく開けており、前面展望も楽しめそうでした。それだけに、LSEより先に引退してしまうのも惜しい限りです。
これを開けると、運転席への階段が出てきます。
ロマンスカーと言えば連接台車を採用しており、このように車体から台車がはみ出た形で保存してあるのもマニアックですね。
そして、こちらはRSE車(20000形)です。JR御殿場線に乗り入れる特急『あさぎり』として使用されたものです。現在は、富士急行で走っています。
これまでのロマンスカーの歴史を覆すような良質のある座席になっています。
運転席を挟む形になりますが、前面展望も楽しめました。
RSEといえば、2階建て車両も存在しましたよね。
2階は特別席で、座席がゆったりと幅を摂っています。それに3列シートは価値が高すぎます。
1階はセミコンパートメントで、家族旅行に最適なシートでした。
続いてロマンスカーアカデミアへ。
ここには小田急電鉄の企業年表パネルや、
複々線化事業についての資料や模型が展開されています。
これは下北沢~世田谷代田間の円形トンネル施行に使われたシールドマシーンの模型です。
ヒストリーシアターには、小田急線で最初の車両であるモハ1も展示しております。
時代は大正から昭和への変わり目の時期で、台車などの多くの部品も大正時代に製造されました。
現在の電車よりも車体は小さく、室内は木材が多く使われています。
運転室はなく、運転士は客室の先頭部分をパイプで仕切ったところで運転していました。
ヒストリーシアターには、ほかに小田急電鉄に関する歴史をまとめたショートムービーも上映しています。
2階はジオラマパークがあり、小田急沿線をモチーフとした自称国内最大級の16番ゲージ模型による小田急線のジオラマが走っています。
LSE車の廃運転台を活用した運転シミュレーターがあります。こちらは抽選制です。
ロマンスカーの歴史を生で感じ取ることのできるミュージアムをじっくりと見学することができました。ロマンスカーだけでなく、小田急についてもたくさんの知識を得ることができますので、皆さんも興味があるなら、インターネットで予約してロマンスカーミュージアムへ足を運んでみてはいかがでしょうか。